漫画感想記37冊目
地底から蘇ったキャンベル星人は地球侵略を開始した!! 一方、南原博士は5体のマシンが合体して強力な力を発揮する超電磁ロボを開発し、5人の戦士たちと共にキャンベル聖人を迎えうつ。戦え、コン・バトラー戦士たち!! 人気アニメのコミカライズ版。 【大都社版1巻裏表紙より引用】
登場人物
葵豹馬
格闘技の天才、葵豹馬(アオイ ヒョウマ)。コン-バトラーVのパイロットとして南原博士からスカウトされ、キャンベル星人から地球を守る戦士となる。メカの操縦法は催眠教育によって記憶細胞に移植され、能力や才能面からリーダー役を務めることになる。孤児院の太陽学園の出身で、バイクが好きであったことから修理工として働きながらレーサーとなり、レースの賞金は孤児院への仕送りに当てていた。しかし、そのつながり故に太陽学園の子供達が狙われ、豹馬を追い込むことになってしまう。
南原ちずる
南原所長の娘、南原(ナンバラ)ちずる。コンバトラーVを構成する一機、水中戦闘を得意とするバトルマリンのパイロット。南原研究所は人類最高科学の結集地と呼ばれ、所長の南原博士は古代文明の記録を記した粘土板(タブレット)を解読し、キャンベル聖人による侵略を予見してコン-バトラーVを作り上げる。しかし、南原博士がコン-バトラーVの初陣で帰らぬ人となるってしまうと、ちずるは深い悲しみに包まれ、以後は南原博士の親友であった四谷(ヨツヤ)博士のもとで戦うことになる。
浪花十三
射撃の天才、浪花十三(ナニワ ジュウゾウ)。豹馬と同様に南原博士にスカウトされたキザな性格の青年。当初は豹馬をリーダーとすることに反発を示すが、つまらぬ争いが切っ掛けで南原博士を亡くしたことで態度を改め、冷静さに欠ける豹馬を手助けする良きパートナーとなる。
怪力の持ち主、西川大作(ニシカワ ダイサク)。IQ200を超える天才児、北小介(キタ コスケ)の二人を加えた、計5人がコン-バトラーVのパイロットである。
ガルーダ
キャンベル星の大将軍、ガルーダ。長い時を戦い続けた歴戦の戦士。人間のような見た目をしているが、戦闘時は鳥人間のような姿に変身する(悪魔と天使が合体したみたいな姿と説明されている)。その戦闘力はコン-バトラーVを構成する一機のバトルジェットすら上回る。目的のためであれば人質を取る非情な性格をしているが、約束を守る義理堅さを併せ持つ。
オレアナ
統治者、オレアナ。宇宙より現れ、太古の昔に地球を支配していた存在。地球人を奴隷として使役し、豊富な知識は人類の進化にも寄与したが、作り上げた文明は地殻の大変動によって崩壊、オレアナは空気の壁のようなバリアーで守られて地球の底で眠りにつく。それから1万数千年後、巨大隕石の落下した衝撃により長き眠りから目を覚まし、再度の地球支配を目論み動き出す。ガルーダからは母と呼ばれ慕われるが、親子の情を感じられる様子はない。キャンベル星の領地は宇宙に大きく広がっているため、オレアナは統治を任されている存在に過ぎない。
ロボット要素
コン-バトラーV
超電磁ロボ、コン-バトラーV。南原博士が開発した強力なロボット。コン-バトラーVは5機の戦闘メカがコンバイン(合体)した姿であり、コンバインにはパイロット5人の脳波を一つにしければならない。南原博士の記憶を移植したロボット、ロペットは脳波感応装置を搭載し、コンバインが可能かどうかを判断する。武装を豊富に搭載すしたロボットで、右腕袖口にショットガンミサイル(超電磁ショットガン)、左腕袖口にアトミックバーナー、腰部前面装甲内には高火力ミサイル、ビッグブレストをそれぞれ内蔵する。その他に超電磁ヨーヨーといった装備や、両手からは超電磁ストームを発生させる。必殺技は合わせた両腕の袖口からドリルを突き出し、回転突撃を繰り出す、超電磁スピン。
戦闘メカ
南原博士が作り上げた5台の戦闘メカ。合体前の戦力はコン-バトラーVの3分の1程度に留まる。平和に役立ててほしいとの願いが込められ、一時の気の迷いから間違いを起こさぬよう、5人の心(脳波)を一つにしなければコンバイン出来ないよう意図的に設計されている。
本来はバトルマシンと総称されていると思われますが、本作にはその総称が出てこないので使っていません。
奴隷獣
キャンベル星人が使役する、奴隷獣。キャンベル星の版図は広く、宇宙の多種多様な生物を捕獲、サイボーグ化して兵器としている。(画像の奴隷獣は)メガーズ。プレセペ星団のスポック星区で捕獲された鋼甲殻類の節足動物を改造したもの。擬態することが可能で、目視だけでなくレーダーからも完全にステルスする。目だけでなく触覚もレーダーの役割を果たす。
ガルーダ機
ガルーダが作り上げた巨大ロボット。キャンベル星の持つ技術力で作られた対コン-バトラーV用のロボットで、性能面でコン-バトラーVを上回る。ガルーダによって極秘裏に作られたため、オレアナもその存在を知らなかった。生半可な攻撃は受け付けない強靭な装甲と、切れ味抜群の長剣を装備。光線兵器のレーザーカノンを腰部前面に内蔵する。脚部は脚と飛行用のブースターを兼ね、丸みを帯びた形状になっている。
本来はビッグガルーダの名称のはずですが、こちらも名前が出てこなかったので使っていません。
作画
ちずるに鋭さを感じたり(自分が持つ)印象とは少し違いますが、綺麗に描かれていると思います。キャラの見分けは付きますん。
顔が少し大きめで丸みがあるためか、カッコよさは控えめです。
しかし、描き込み量は多く、アクションシーンでは動きまで描かれているため総合的な満足度は高いです。また、各バトルマシンや戦艦なども丁寧に描かれています。
雑感
アニメは40年ほど前の作品で、本コミカライズも当時発表されたものになります。アニメで描かれた出来事の多くは描かれていないと思われ、ちずる関係が薄かったりといった違いはありますが、コミカライズとしての質は高いです。
今回読んだのは大都社版なので全2巻ではありますが、元の版では全3巻なので、当然ながらアニメと比べるとダウンサイズされています。しかし、作画の質は高く、物語は最初から最後まで一貫性を持っており、読みたいものがそのまま読めたという満足感があります。
70年代作品のそれほど読んでいるわけではありませんが、本作の完成度は高く、存在が若干オーパーツ気味に感じました。もちろん同年代に質の高い作品は存在しているでしょうけど、今という時代から見ても繊細さが感じられ、総合的な満足度は高かったです。
作品データ
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表紙と外部リンク
余談(ネタバレ注意)
本文の方で書かなかったことを少し。
アニメ未見なんですけど有名作品ということもあって若干の知識を持っています。で、自分が知っている代表的な違いは本文の方でも少し触れたちずるのことです。本当は持病があったはずですよね。今回読んだ漫画版ではその部分が全く描写されていません。それと、豹馬との恋愛関係も殆ど無く、その点は味気なく感じます。逆にガルーダとミーアの恋模様は結構丁寧に描かれているのでドラマチックです。本作はジャネラの撃破まで描かれていますが、ガルーダの話が盛り上がりの最高潮でした。
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