U-20 イタリア戦

前半と後半で書きたいことが真逆となるような難しい試合でした。本当に難しい試合でした。

前半立ち上がりから立て続けの失点を見た時は非常にがっかりしました。小川がいなくなった影響からか選手たちから戦う気持ちが感じられなかったからです。失点の場面の対応が軽かったのは言うまでもなく、1つ1つのプレーがヘリウムガスより軽く感じられるほどに、見ていて残念なものでした。

しかし、堂安のゴールから風向きが大きく変わりました。堂安がゴールを奪ってからは見違えるほどに戦えていました。戦前の情報ではイタリアもウルグアイに負けず劣らずヤバイと聞いていましたが、全ての面において完全に日本側が上回っていたと断言できます。ボールを持たされていると表現する人もいるかもしれませんが、持たせた挙句あれだけ慌てふためいた守備をするのだとしたら余程の役者ぶりです。

後半にも堂安のゴールがあり、日本が追いついたことでこの試合は更に難しいものとなりました。ゴールを取りに行くのか、ボールを回して時間を使うのか、どっちの判断も正しいし、どっちの判断も間違いだと言えるものです。

自分が前半の不甲斐ない時間に感じたのは、どうして勝利を渇望しないのか、です。そして後半は、どうして勝利を目指すのか、です。前半と後半で考え方が矛盾してしまったのです。GS突破を勝利と考えれば矛盾とはいえないのかもしれませんが、ピッチに立っている選手にそこまで割り切らせるのが正しいとはいえないと思うのです。

個人評価を書く気力が失せるほどに難しい試合でした。言葉を重ねるよりは一人で沈思したい気分です。

とはいえ、いくつか言及したいこともあるのでもう少しだけ書かせてもらいます。

SBの人選はちょっと疑問です。ここまで使わなかった杉岡を使いましたが、1戦目と同じくラインコントロールのミスから失点してしまいました。予選から使ってきた藤谷と船木のペアでそれほど問題があるとは思えないので理由を知りたいですね。

堂安素晴らしかった。前回ひどく罵ってしまいましたが、今日の堂安のプレーぶりは文句の付け所がありません。得点も勿論素晴らしかったですが、それ以上に勝利を目指す気持ちを感じられたことが良かった。周りを使うだけでなく使われるプレーも良く出来ていたと思います。

こんなもんですね。取り敢えずGS突破おめでたいですね。多分選手たちも思うところがあるでしょうので、その気持ちの全てを次の試合でぶつけてもらいましょう。

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