スーパーロボット大戦α THE STORY 竜が滅ぶ日

漫画感想記39冊目

鋼のボディと熱き血潮が火花を散らす!! 時は「α」開戦、数ヶ月前。地上の命運を賭けた激闘があった!! 「α」のプレストーリーにして「α外伝」への伏線となるバンプレスト完全監修のオリジナルストーリーここに見参!! 【そでより引用】

登場人物

流竜馬

ゲッター1のパイロット、リョウマ。恐竜帝国の多面作戦によって戦力を分散させられ、ただ一機、東京で奮戦する。

兜甲児

マジンガーZのパイロット、兜甲児。マジンガーZとゲッターのどちらが強いのかを決めるため、恐竜帝国側に付く。その行いから洗脳や偽物といった疑惑を掛けられるが…。

ガミアQ3

三姉妹の殺人アンドロイド機械獣、ガミアQ3。マジンガー軍団のテストのため光子力研究所を訪れた連邦軍士官を装い、光子力研究所に潜入を果たす。長い髪は金属で出来ており、ボスボロットの装甲を切り裂くほどの鋭さを誇る。機械獣であるため意思は持っておらず、バードスの杖によって遠隔で操作されている。

兜甲児の友人たち

兜甲児の友人たち。左が、リルカーラ=ボーグナイン。通称はカーラ。左上は、ユウキ=ジェグナン。通称はユウ。中央に、クスハ=ミズハ。通称、クスハ。右、ブルックリン=ラックフィールド。通称、ブリット。恐竜帝国の進行に備えて一週間も学校を休んでいる甲児のため、宿題を届けに光子力研究所を訪ねる途中で、マジンガーZが運び出されるところを目撃する。光子力研究所と甲児の身に何かがあったことを察し、行動に移す。

ゴール

恐竜帝国の皇帝、帝王ゴール。地上に降り注ぐゲッター線が増えた結果、ハ虫人類が耐えられるものではなくなってしまい、地上に住む夢が叶わなくなったことで、恐竜帝国の全戦力を持って最後の戦いに挑む。ゴールの体もゲッター線を大量に浴びた影響で異常なまでに巨大化し、生身でも戦闘力は極めて高く、大鎌を手にゲッターを圧倒する。

ロボット要素

ゲッターロボ

ゲッターロボ、ゲッター1。3機の戦闘機からなり、分離、合体を駆使してスピードで相手を翻弄する。合体パターンを変更することでハヤトが操縦するゲッター2、ムサシが操縦するゲッター3へと変形することが可能。ゲッター2は大型ドリルを装備。ゲッター3は長い腕が特徴的。ゲッター1の主な武器はトマホーク。腹部にゲッタービームの発射口を備える。

マジンガー軍団

マジンガーZのデータを元に、連邦軍が量産化目的で試作したスーパーロボット、マジンガー軍団。総合試験を目的に光子力研究所へと運び込まれる。左が、ダイオンγ。ブレストファイヤーを装備。中央は、バイオンβ。ルストハリケーンを装備。右は、ミリオンα。光子力理論から生み出された電磁砲を装備する。単独飛行が可能な点ではマジンガーZを上回る。

マジンガーZ

鉄(くろがね)の城、マジンガーZ。東京で戦うゲッターの前に現れた最悪の敵にして、恐竜帝国の切り札。スピードではゲッターに分があるが、防御力は圧倒的に上を行く。攻撃では両腕を自在に飛ばし、胸部装甲版からはブレストファイヤーを放つ。ゲッターと異なり単機での飛行は不可能だが、メカ・ザウルス(のバド)に担がせることで飛行を可能としている。

ダイ

超巨大戦艦、ダイ。超大型恐竜の背中に甲板と艦橋が付き、艦首側面から二本の首が出ているのが特徴的。背中に背負った甲板は左右に分かれ、内部には鋭い歯が仕込まれており、噛み砕き攻撃を行う。

作画

ロボット漫画好きにはお馴染みな長谷川裕一さんの作品ということで、顔付きなんかは長谷川さんの画風になっています。キャラの特徴はしっかり捉えているので読むうえで困ることは全く無く、女の子も可愛らしく描かれています。

メカも当然長谷川さんの画風で描かれています。ロボットを漫画で動かすことに苦労している作品も多くあるなか、本作では画面狭しと大胆に動く様を味わえます。精緻な線や多量の描き込みも味わい深いものですが、シンプルだからこそハッキリと見える奥深さもまた良いものだと思います。

本作のメインはゲッターとマジンガーになり、それ以外の面子にも多少の出番があるものの、多少なので過度な期待は駄目です。

雑感

原作にあたるゲーム、スーパーロボット大戦αの前日譚というのが本作の立ち位置になりますが、それだけに留まらない作品です。ゲームは様々な作品のクロスオーバーを売りとし、本作はゲッターとマジンガーZを主役級に据えて、ゲッターロボの物語をフィーチャーして物語が展開されます。その他の作品や、スパロボオリジナルのキャラにも出番は多少あるものの、それほど濃い要素はなっていません。

内容的にはスパロボαが好きであれば間違いなく楽しめますが、今更スパロボαに興味を持つ人は少ないだろうし、今更スパロボαの関連作に興味を示す人も少ないはずです。なので、新規のスパロボファンにはオススメしにくい作品と思います。

そこで個人的にオススメしたい層は、ゲッターやマジンガーが好きな人です。自分はどちらのシリーズもコアなファンというわけではありませんが、どちらのシリーズも結構な作品数に触れています。そうした上で本作はゲッター漫画としても楽しめるし、マジンガー漫画としても楽します。スパロボ漫画でありながらも、単純に面白い漫画なので、それぞれのファンにオススメしやすい作品です。

また、本作にはゲッターロボ斬という漫画が併せて収録されています。初出はゲッターロボ大決戦!コミックというアンソロジー本になります、短編ですが十分に楽しめる作品なので、未読の方は一冊で二度美味しい想いができます。

作品データ

スーパーロボット大戦α THE STORY 竜が滅ぶ日
長谷川裕一
講談社 マガジンZKC 2001/7 全1巻
原作ゲームの前日譚であり続編のα外伝へつながる要素も存在
「ゲッターロボ大決戦!コミック」に収録されたゲッターロボ斬を併録







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表紙と外部リンク

スーパーロボット大戦α THE STORY 竜が滅ぶ日
2001年7月発売

余談

ゲッターロボ斬について。ゲッターロボ大決戦のアンソロ本を持っているため今回は触れません。アンソロ特集でもやる時に触れる予定です。ゲッターロボ斬は知名度も低めだと思われ、おまけでやるのはちょっと勿体無い気がしますので、機会を作って紹介してみたいです。ちなみにゲームも持っていますよ。

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