漫画感想記8冊目
魔界からきたドワルダーが神部界への侵略を開始した。この大ピンチに、かつてドアクダーをたおして神部界を救ってくれた救世主ワタルが、ふたたび呼びもどされた。龍王丸で戦うワタルは、雷王丸にのる雷斗、海王丸を操るキッドと知りあい、ドワルダーをたおす旅へと出発した!!【2ページより引用】
登場人物
戦部ワタル
神部界の救世主、戦部(イクサベ)ワタル。神部界のバランスを保つ4つの宝が新たなる敵ドワルダーに狙われていることを龍王丸より知らされる。宝を守りつつ、奪われた宝を奪い返しに神部界へと再度赴く。
雷斗
螺旋山に住まう雷族の少年、雷斗(ライト)。雷族の宝である金斗雲を守るために張り切るが、自分よりも強い相手にも勇敢に挑んでしまう。猪突猛進な性格をしているため、周りの大人からは心配されている。雷族のためか特殊な身体をしており、雷に当たると元気になる。
キッド
水簾山に住む海族の勇者、キッド。村一番の勇者であるキッドは海族の宝である水玉を守る役目であったが、敵であるはずのドワルダーに加担し、ワタルと敵対する。ワタルに命を助けられたことを借りと思い、すぐに返そうとするなど義理堅い性格をしている。普段はクールな振る舞いをしているがギャグを言うことが好き。しかしながらウケない模様。
ク・ワーノ
華炎山の魔神鍛冶、ク・ワーノ。戦のためだけに魔神を作り続け、平和のために魔神を作り続ける他の鍛冶と折り合いが悪くなり魔神山を追放された。自ら天才というだけあって腕は確かで、追放した人々に思い知らせために作り上げた戦国魔神軍で龍王丸の撃破を目論む。
ロボット要素
ブラック鋼衣龍王丸
ブラック鋼衣(メタルジャケット)龍王丸。4つの宝の1つ、光石が放つ光によって皇帝龍が出現し、ワタルと龍王丸に授けた新たなる力。通常の龍王丸では苦戦を強いられた、魔界四天王ジゴクテンが操るエースピードを大きく上回る能力を持つ。
雷王丸
神部界の天候をつかさどる山、螺旋山の守護神、雷王丸。フェニックスシールドと爆雷剣の組み合わせによって無数の技を生み出し、そのパワーは龍王丸にもおとらない。しかし操作がむずかしく、雷斗は苦労している模様。必殺技は頭の角、雷角(サンダーホーン)からエネルギー源のカミナリを集めて扱う、雷(サンダー)クラッシャーや爆雷剣などの雷技。
海王丸
神部界の水をつかさどる山、水簾山の守護神、海王丸。海中での能力はすべての魔神に勝り、まさに海の王者。また数かずの特殊機能も海中でこそ本来のパワーを発揮するもので、地上の乾燥した空気がこの魔神の弱点となる。必殺技はサメ型に変形してくり出す体当たり技、シャーククラッシャーアタック。
戦国魔神軍
悪の魔神鍛冶、ク・ワーノが龍神丸をしのぐ超武装型の魔神として作り上げたのが、戦国魔神軍。中でもリーダー格の戦国龍神丸は、必殺技爆龍剣によって一度は龍王丸さえ倒したほどの高性能。
ロボット要素の下3機分はコミックスに収録されている解説からパクって改変しています。
作画
アニメと同じ登場人物がワタルしかいないため比較対象が少ないのですが、アニメと比べるとだいぶ子供向けでコミカルな作画の印象です。それでもワタルとわからない訳ではないので問題ないかと。
ロボットの作画の質は高いです。基本的な見せ方が上手く、どの場面を切り取ってもしっかりとカッコよく描かれています。ロボ同士が絡み合うような殺陣の場面でも変わらず安定した作画です。
敵メカのやられ方はリアリティではなくコメディ的と表現した方が合います。また、このページに代表されるように画面の密度が高く濃く、最近の作品を読んだ後だと頭がクラクラしてしまうぐらいのカルチャーギャップがあります。総じて作画の質は高く、同時に不安定さが全く無いので読みやすいです。
雑感
普段読んでいる作品群と比べると読み応えは薄いです。全1巻の(基本)1話完結型なのでこじんまりした印象は拭えない作りとなっています。その中で本作で展開される一連の事件については終わりまで描かれているので読後感は良いです。
また、シンプルな話のため、頭を使って読む必要が無いことも時と場合には悪くありません。作画の質も問題ないので、体重を預けゆったりと読むことが出来ます。
本作は1と2の間の作品となるため、1のアニメを見た後にちょっとした気晴らし感覚で読んでみることがオススメです。ワタルシリーズを見ていない、または(自分と同じように)見たのは随分昔という場合は、ストーリー面でもボリュームの面でも物足りない感じは否めないので、既存のファン向けの作品だといえるでしょう。
作品データ
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